Cycle01 Past going on - 哲学の道
1.1 神様がいないから哲学するのさと頭を指して彼は言う 例えば論考の様に書ければ俺の問題は解決するか 「伝わるはずなのに、何故伝わらないんだ」という疑問から始まる 俺の意味とは: 意味や言葉、論理の隙間の語られない部分だ 解体と再構築をするこの目に事実と意味は繋がるのか 事実というのは意味を総て含む訳では無い 僅かな重なり 名に意味は付随しない 二つはイコールにはならない組み合わせだ 「言葉の限界について理解している。乗り越える事は可能か」 単純化と複雑化の狭間で揺れ動き続けている 「ありありと理解する事が出来る」 きっとこの様な感覚だろう 思想が見えないまま 哲学者の私的感情を感じ取る まるで見てきたかの様な映像 飽くまで理解した「つもり」なのだ 2.1 分かれた二つの道 一つは飛び込む 一つは落下する《ここ》から 俺の、世界との交わりは「追放」 捨て去られた果て無き遠さだ 「気持ちの悪さ」「不可解」この体のほとんどは二つが占めている この存在自体に不思議さと気味の悪さを覚え戸惑うのだ 人はこの不気味さをどう処理しているのか 認識さえ無いのか 俺は世界と対峙する 体に総てを受け突き進む 闘う 3.1 森を散策する昼下がり 踏みしめると展開していく思考 立ち止まる 考える 顎に手を当てて 空を見上げても「わからない」 ここで留まり続ける訳にはいかない だが、方向がわからない 「生き残った人へ。どのようにして通過していったのか、教えて欲しい」 思考する 思想する 人は何を思い 希うのか わからないまま 否定する者に存在はリフレインするのか ここには、何も無い Q.どのようにして死にゆく事、虚無を克服するのか A.意志の力 意志する力は自ら突き進んでいく 望もうとも止まらない 現れては消える意志のゆらぎ 統一という収束はどこに 3.2 存在は理性の中にある事で認識され存在するのか 思考に存在するだけの人間は存在していないのだろうか 事実、意志はソリッドに 存在というものはここにある氷結 手放したその一瞬は永続 いつまでもそのままの姿で 僕が死んだら《この》世界は無くなるけれど《あの》世界は変わらない 凪いだ世界 水面に立つ 無音 崩壊する世界は落下していく 幸せの鐘の音は真空に響かない 誰もが孤独の宇宙 《ここ》にただ在るのは無常 幸福も哀しみもいつかは忘...