Cycle12 sur-réalisme - 浮遊少年
緑の香りが濃くなって 地面に沈みこみたくなる瞬間
まどろみに雨打つ音は優しく 地面に吸い込まれる 森の中
木下闇はメランコリア ゆっくりと腐敗するなんて素敵でしょう
朽ちる腐ちる 甘ったるくって眠いんだ 身体を丸めたままにして
膝をつき 土の中へ手を潜らせる 内蔵に手を入れる様に
あたたかなぬくもりは無い 冷たく融けきった腐敗が掌にある
指先が君の骨に当たる 君は動いてくれないという事実
まどろむ虚無 死んでいくのはこんな風に眠たくなるものなのか
雨は孤独を謳う 塞がれた世界に流れるか このレクイエム
夕焼け 長い影といっしょ 僕は独り影と遊びながら歩く
明日僕はさかさまに歩いているかも知れない。……思っただけだよ。
ネジ巻き式少年は立ち上がって首を傾げた 「次は、どうする?」
真夜中の地下道 独りで考えてる こんな荒廃が好みだ
シのデザインはそれくらい無味乾燥の方がいい それが幸福
デラシネのカエルは月夜に唄う 右手に光を 左手には死を