Cycle11 Psycho - 患者

梅雨前線が狂気の入り口を開いてノイズをかき鳴らす
ガンガンと叩きつける頭痛が理性の座を押し流し消していく
ベタついた梅雨 頭痛に下を向く 落ちた影が俺を嘲笑っている
鏡の素顔は真っ白な髑髏 死がまとわりついて離れない
ナイフを持ったアレが俺に鋒を突きつける 「まだ死なぬのか」と
暴発しない様に感情を抑える自分が滑稽過ぎる
鋒だけがぎりぎりと感情をなぞる 薙いでしまいたい衝動

箱の中に入るか、函の中が壊れるか、二者択一の鬱

狂人の中に時間は通過しない どこにも進まない意識

there are curse words, figures and lines on the notebook

山積みになった人形 またひとつ重ねて またひとつ欲しいと言う
廃物マヌカンの海で俺は窒息 コンクリートは反響
僕が壊れたら僕は笑う 僕が泣く時には君は死んでいる

「理由が欲しいんだね。ごめんけど、わかる様な理由なんて、無いんだ」

両腕を縛られたままリノリウムの床を歩く 眩惑する
拘束された屋上、飛び出す事も出来ぬままフェンスを掴み睨む
追われて駆け上る螺旋階段 抜け切れば救われるのだろうか

もうすぐ蝉の音が聴こえると思うとユウウツ。また、アノヒトが来る。