Cycle06 CREATURE - 怪物

差別された過去 止まない耳鳴り ぎらついた眼差しを忘れるな——

長く伸びた腕 鋭い爪 怪物はだらりと腕を下げたまま
人は俺を化け物という 触れてはいけない、見てはならないという
花に触れない様にそっと抱き抱える 頬を伝うのは嘆き
ささやかな幸福は奪われる「お前に花を持つ資格など無い」
「皆と一緒になりたかった」その願いは叶わない方がよかったのか

「存在しない方がみんなが幸せになれる」破壊者は嘆く

「あなたには与えられないもの」と言われ続けたものを手にする違和
今更、手にしてどうする?手にしたところで、それは価値も意味も無い
口を噤んだまま やるせなさを引きずる 疎外されたままのこども

俺が怪物であるが故に、人間を理解し得ないというのか——