アンソムニア

今夜も頭は低速回転

瞼よ重くなれ
文字で遊んでも
砂男を呼んでみても
摩擦音がうるさくて
JOURNAL「SLEEPLESS」
数え唄線を引く

瞼を閉じ眠りに落ちる日は?

時計が天辺過ぎても
天使は頭上で跳ね続ける
そのステップを聞くと
地下室から「よい夜だね」と
血に塗れて微笑う
君が現れそうで
手が伸びて、空を切る

混沌の海から君を救えない

意識は無意識を拒む
水面を揺らいで
また今夜も目を開いたまま
怪物の様に横たわる
真夜中の墓所の庭は
太陽の下を歩く悪魔の寝床

赤眼の男が柩に入り込む頃
俺は閉じかけの目を開ける
絶望へ光が差し込み
闇は本領を見せる
その奥に君の姿があれば
希望はこの手に遺ったかも知れない
腕には死と呪の文字が
刻まれたまま、消えない

生なる命の檻に囚われの幽鬼

ルシファーが西の空に現れる
眠れぬ夜の苦悩を笑い喰らう
彼に魅入られた俺は
黒き翼を手に入れる為
アレとソレを四錠飲み込み
偽りの眠りに落ちてゆこう