始まりは唄

あの日、自分が嫌で仕方無くて
あの河原にいたんだ

もっと遠くまで
逃げ出したかったけど
小さな脚じゃ
遠くまで歩いていけなくて

どうしようもなくて
座って唄をうたった
歌う事だけが、自分だった

河原はあらゆるものを流していく

目を閉じた、その音だけが
自分という存在
唯一の安堵

そんな僕を君は救った

君が僕を見つけてくれた
僕の唄を聞いてくれた

嬉しくって仕方無かった
見てくれた
君と友達になりたかった

この目に光が差し込んできて
僕の唄が広がって
微笑う事が出来たんだ

それは、本当の事だったんだ