夜ばら

銀色の月の下
一輪の花が咲きました

花は月に触れたくて
蔓を伸ばしました
けれども
月と花の距離は遠くて
花は孤独を知りました

夜つゆがこぼれ落ちました
きらり 涙のようでした

それは静かな夜でした